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ビジネスマン必読!誰にでもわかるMBAシリーズ
1日3分で身につけるMBA講座:経済一般知識編
Vol.9            10/10/2003
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みなさんこんにちは。MBA Solutionの安部です。
10月に入り寒さが段々と増してきました。
私自身、季節の変わり目に弱くいつも風邪をひいてしまいます。
ビジネスは体が資本ですので体調に気をつけてバリバリ働きたいものです。

それでは今回も最後までお付合いの程、よろしくお願いします。

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【MBA経済考】-ビッグマックで為替を占う?

最近急激な円高が話題になっています。118円近辺で安定していたドル円の為替レー
トが昨日の時点(10/9)で109円と2年10ヶ月ぶりの円高水準となっています。

もともと外国為替レートというのは外為市場(実際には外為市場というのは存在しな
いのですが)での円とドルの需要と供給によって決定されるのですが、最近では輸入
・輸出に伴う実需による為替レートの変動よりもヘッジファンドなどの投機的な資金
の流れに多大な影響を受けるようになりました。

ヘッジファンドは各国の金利差と為替レートの水準を計算して少しでも利益が上がる
ようであれば莫大な資金を為替市場に投入します。(この取引自体は裁定取引と呼ば
れています。)このヘッジファンドの存在が為替レートの予測を困難する一因となっ
ているのです。

このような困難な為替の予測をシンプルに行っている企業があります。その予測には
なんとビッグマックが使われているのです。ビッグマックとは日本でもおなじみのマ
クドナルドの看板商品です。このビッグマックの世界各国の値段を比較してその国の
通貨がドルに対して高いか安いかを判定するというのです。

この試み自体は冗談ではなく、れっきとした経済理論に基づいたものと言えます。
ビッグマックはアメリカで食べようが日本で食べようがあまりその商品自体に大差は
ありません。そこで物流・移動コストを省いて簡単な例で検証してみましょう。
たとえば日本でのビッグマックの値段は200円、アメリカでは2ドルとします。
この時賢い消費者はどちらのビッグマックを購入するでしょうか?

そうです。この消費者の決定要因は為替レートにあります。たとえば為替レートが1
ドル=50円だとしたらどうでしょう?移動にかかるコストはありませんので日本では
ビッグマックが200円、アメリカでは100円で食べられることになります。

この時賢い日本の消費者はこぞって円をドルに換金してアメリカのビッグマックを食
べるようになります。ところがみんながみんな円を売ってドルを買うものですから円
の価値が暴落して1ドル=150円になってしまいました。この水準ではアメリカのビッ
グマックは300円となり日本の200円に比べて割高になってしまいます。

こうなると今度はアメリカの消費者までもがドルを売って円を買い日本のビッグマッ
クを購入することになります。こうして円の価値が急騰することになるのです。この
ようなドル円の売買が繰り返され最終的に為替レートは日本で食べてもアメリカで食
べても同じ価格水準、つまり1ドル=100円に落ち着きます。

このように為替レートは同じ商品であれば世界各国どこで買っても同じ値段の水準落
ち着くという考え方を経済学では購買力平価説と呼んでいます。マクドナルドのビッ
グマックは世界的標準商品であり、この購買力平価説が当てはまるってことですね。
ちなみに2003年4月24日時点の日本のビッグマックの値段は262円、アメリカのビッグ
マックの値段は2.71ドルです。購買力平価説を適用すれば1ドル=96円68銭が適切な
為替水準となりますが・・・

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ビッグマックによる世界各国の外国為替水準に興味がある人ははこちらで確認できま
す。
http://www.economist.com/markets/bigmac/displayStory.cfm?story_id=1730909

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お待たせしました!読者のみなさまにたいへんご好評いただいています『タツヤとレ
イナの1日3分で身につけるMBA講座』です。今回の話題は『GDPの三面等価』です。

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【第9話 GDPの三面等価】

タツヤ:「レイナちゃん、三面等価って知ってる?」

レイナ:「サンメントウカですか?難しい言葉ですね。」
 
タツヤ:「そう簡単に説明すると一つのモノを三つの側面から見る、つまり三つは同
じものと言うことができるんだ。」
 
レイナ:「三つが同じだから三面等価なんですね。」

タツヤ:「そうだね。今日のトピックは、この三面等価なんだけど特にGDPの三面
等価を説明しよう。」

レイナ:「ということはGDPには三つの同じ側面があるってことですか?」

タツヤ:「さすがレイナちゃん。察しがいいねぇ。」

レイナ:「もうタツヤ先輩、茶化すのはいいから早く教えて下さいよ!」

タツヤ:「わかった、わかった。じゃあ始めよう。GDPっていうのは最終生産物の
総額、もしくは生産額から原材料費を引いた付加価値の総額ってことはすでに勉強し
たよね。企業っていうのは原材料に付加価値を付けるために労働力や資本、土地など
の生産要素が必要なんだ。そしてその対価として賃金や配当・利子、そして地代など
を支払ってる訳だけど、その対価は受け当る側の家計や企業にとっては所得と言える
だろう。」

レイナ:「そうですね。ABC商事も売上を上げるために私を雇って賃金を払ってま
すけど、私にとっとは所得ですからね。」

タツヤ:「企業はそのような対価を付加価値から支払い、その残りが利潤、つまり企
業の所得になるんだよ。こうして付加価値っていうのは最終的に必ず誰かの所得とし
て分配されるんだ。この意味ではGDPは分配国民所得に等しいと言うことができる
だろう。」

レイナ:「ということはGDPが増えれば国内で分配される所得も増えるってことで
すね。逆に言えば所得を増やすためにはGDPを増やさなきゃいけないってこと
か。」

タツヤ:「そうだね。それじゃあ次は生産されたモノやサービスについて購入面から
考えていこう。企業が生産するモノやサービスは必ずいずれかの経済主体、つまり家
計、企業もしくは政府が購入することになるよね。経済学では、家計の購入を消費支
出、企業の購入を投資支出、そして政府の購入を政府支出と呼んで区別しているん
だ。」

レイナ:「ちょと待って下さい。ABC商事では輸出や輸入を取り扱ってますよね。日
本で生産された物を輸出したり、外国で生産された物を輸入したり。たとえば輸出の
場合、日本国内で生産された物は日本では購入されませんよ。」

タツヤ:「するどい質問だね。確かにレイナちゃんの言うとおりだよ。輸出と輸入の
差額は貿易収支と呼ばれて購入面の統計の際考慮されるんだ。最終的に消費、投資、
政府支出に貿易収支を加えたものが国内総支出(GDE:Gross Domestic
Expenditure)と呼ばれ、先程言ったように生産されたモノやサービスは必ず誰かに
よって購入されるからGDPとGDEは等しくなるんだよ。」

レイナ:「えっ、でも商品が売れ残った場合はどうするんですか?ABC商事でもす
ベての商品を売り切ることはできないですよ。」

タツヤ:「そういった売れ残り商品は企業の在庫投資として投資支出の中に含まれる
んだ。」

レイナ:「そうなんですか!?ということはGDPの三面等価って経済を生産・分配
・支出の三つの側面から見て、それらは全て等しくなるってことですね。」


【今日のポイント】

GDPの三面等価とは、同じ経済活動を生産・分配・支出という三つの側面から把握
することにより、三つの側面は等しくなることを指すのよ。

【今日のキーワード】

国民所得(NI) マクロ経済での所得の総額。

国内総支出(GDE) {GDE = GDP = 消費支出 + 投資支出 + 政府支出
 + 貿易収支} で表される。
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