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Lesson 14 真の成功を実現する企業とは?
「レイナちゃん、前回は競争優位性の源泉について学んだよね。」
「えぇ、ポーターによれば、企業の付加価値創造プロセスに競争優位性の源泉があるということでしたね。」
「そのポーターは同じ著書の中でこれまで事業拡大に有利とされてきたシナジー概念の再検討の必要性も示唆しているんだ。だから今回はまず始めにシナジーを経営に活かして事業拡大する戦略と価値創造により競争優位を確立する戦略について考えていこう。」
「あぁ、シナジーって相乗効果のことで、自社の既存の経営資源を利用して関連事業を拡大し、効率的に収益を増大させることでしたよね。」
「そうだね。じゃあ、この経営資源の相乗効果を利用した経営戦略と競争優位を確立するための戦略というのはどういった関係があると思う?」
「そうね。今持っている経営資源を有効活用してどんどん経営拡大していくことによって競争優位が生まれてくるんじゃないですか?」
「実はそうでもないんだ。たとえば、相乗効果を最大限利用して拡大を続けてきた企業でも、顧客の嗜好の変化や技術革新など時代の変化に対応できなければ、その変革の波はその企業の事業全体を飲み込んで、危機的な状況に陥る可能性があるからね。」
「そう言えば近年の不況で、相乗効果を利用してバブル期に事業拡大を続けてきた企業の倒産や事業縮小など、必ずしも相乗効果を利用した企業経営が競争優位性を発揮しているとは言えないものね。」
「そうだろう。だから、企業の競争優位性を確立するための根幹は、相乗効果を狙った事業拡大戦略とはあまり関係のないものなんだ。そこで競争優位確立のために重要になってきたのが前回学んだポーターによって主張された価値の連鎖という概念なんだ。」
「企業は顧客のために原材料から最終製品を手元に届けるまで価値を付加していくという価値創造プロセスですね。」
「そう。そこでその価値創造のプロセスを成功に導き、価値連鎖を消費者にとって真の価値を提供できるようにするためには、ポーター曰く、『研究開発の成果の重要性が認識されて価値連鎖の活動が創造的に遂行されなければいけない』とされているんだ。」
「企業は消費者にとっての『価値』を提供するための研究・努力を怠らず、組織に属する人達は常に顧客の立場に立った活動を行わなきゃいけないってことね。ただ、製品に価値を付加していくプロセスは多くの事業部や人材が関わっているから言っているほど簡単には行かないと思うけど。」
「その通りだよ。だから、成功する価値創造プロセスはそれに関わる人達の創造的アイデアが出てくるような組織でなくてはならないんだ。その点これまでの戦略論ではトップマネジメントの役割の重要性が主張されてきたけど、このような戦略の策定方法では組織に属する人々の創造性が十分に発揮できないばかりか、人々の創造的アイデアが戦略に反映される余地が無くなってしまう可能性もあるんだよ。」
「そうね。大体トップダウンの命令系統だけでは組織が硬直化してしまう恐れがあるものね。ということは、価値創造プロセスをうまく機能させ長く競争優位性を保とうと思えば、多くの人達の創造的アイデアを汲み取る仕組みのある組織づくりが重要になってくるってことね。」

今回のポイント:
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価値創造のプロセスを成功に導き、企業の競争優位性を末永く維持していくには、組織を構成するすべての人々の創造性が発揮できる組織づくりを行わなければならないの。
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