

Lesson29 ラーニングオーガニゼーションとは?
「タツヤ先輩、最近ビジネスパーソンの間で『問題発見と解決』が話題になっていますよね。」
「そうだね。だけど問題発見と解決が重要なのは個人ばかりではないんだ。組織としても日々新しい問題が発生するからその問題発見と解決策を見出すことが重要なポイントになってくるんだよ。これからの組織はそのように組織に関わる全ての人に問題の発見と解決に対する意識を持ってもらうために学習の場を提供することが必要になってくるんだ。このような組織は特にラーニングオーガニゼーションと呼ばれているんだよ。」
「組織に属する人全てが問題発見と解決を学ぶ機会が与えられるからラーニングオーガニゼーション、つまり『学習する組織』と呼ばれるわけね。でもどうしてこのような考え方が生まれてきたのかしら?」
「うん。このような概念が生まれてきた背景にはグローバル競争の激化による経営環境の変化が挙げられるんだ。伝統的な階層的組織ではどうしても意思決定のスピードが遅くなり、環境の変化が事業に多大な損害を与えることもあるんだ。だから多くの企業は従来の階層的な組織から脱皮して全員参加型の経営に変化していこうとしているんだよ。そのような組織での理想は知識集約型で全ての社員が1つ以上の分野において専門家となってアイデアや情報を自ら構築できるようになることなんだ。」
「ここでのポイントは社員が1つの専門家ではなく、最低2つ以上の専門家、つまりダブルスキルを身につけることですね。」
「また、従来の組織が効率を目指しているのに対し、ラーニングオーガニゼーションは問題発見・解決にフォーカスしているんだ。このような組織において各社員は問題発見、言いかえれば顧客ニーズの発見のために継続的に学習し、新しい知識や情報を入手することによって組織としての問題を解決することが望まれるんだ。だからラーニングオーガニゼーションでは経営者の重要な責務の一つに組織学習能力の創造が必要になってくるんだよ。」
「ラーニングオーガニゼーションの経営者は組織として学習する機会の創造に努めなきゃいけないってことね。」
「そう。このようにしてラーニングオーガニゼーションでは競合企業より早く学習し変化に対応できるようになるから、競争優位性を確立し競争に勝ち残る可能性が高くなってくるとも言えるよね。」
「ところでこのラーニングオーガニゼーションを構築するポイントのようなものはあるんでしょうか?」
「うん。ラーニングオーガニゼーションを構築するには幾つかのポイントがあって、それらは簡単にいうと『ビジョンの共有』、『チーム学習』、『自己の実現』、『固定概念の払拭』、『システマチックな思考』ということになるんだ。」
「ふーん。ラーニングオーガニゼーション構築の際はこの5つのポイント『ビジョンの共有』、『チーム学習』、『自己の実現』、『固定概念の払拭』、『システマチックな思考』に気をつけていく必要があるわけね。」
【MBA講座:今回のTake Away】
◆ラーニングオーガニゼーションとは?
→全ての社員が継続的な学習により組織の問題発見と解決に関わり、組織全体
を継続的に向上させている組織。また組織として全ての社員に対して学習の機会を与えていなければいけない。
◆ラーニングオーガニゼーションの背景
→グローバル競争の激化による迅速な対応の必要性。従来の階層的組織では意
思決定が遅く、リスクが高まってきたため。
◆ラーニングオーガニゼーションのメリット
→各社員が複数の専門スキルを身につけるため従来の組織形態に比べ問題発見から解決までのプロセスの時間短縮が図れる。
◆ラーニングオーガニゼーションのデメリット
→社員教育のコスト増大。またスキルの習得にも多大な時間が必要。
◆ラーニングオーガニゼーション構築のポイント
1.ビジョンを共有する
2.チーム学習を実施する
3.自己実現を達成させる
4.固定概念を払拭する
5.システマチックな思考を身につける
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