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Lesson37 コア・コンピタンスとは?
「タツヤ先輩、バブル崩壊後に巨大企業が事業を多角化させて失敗したケースが目立ちますよね。でもリスク分散という観点からは事業の多角化は有効だと思うんですけど、これらの企業はどこに問題があったんでしょう?」
「そうだね。そのような大企業にとって事業のリスク分散という意味では多角化は間違った選択ではなかったんだけど、失敗した原因の一つはコア・コンピタンスに基づく多角化を実行していなかったということが挙げられるんだ。」
「コア・コンピタンス?それって一体どういうことなんでしょう?」
「うん。コア・コンピタンスっていうのは企業の核となる強みのことを言うんだ。」
「企業の核となる強みですか。そうすると多角化に失敗したのは自社の核となる強みを活かすことなく新規事業に参入したことが要因の一つと考えられるわけですね。」
「そう。たとえば、流通企業なのに不動産やリゾート開発など自社の業務とは全く関係のない分野に進出するとそれまでの自社が培ってきた技術やノウハウが活かせず不況に陥った時にはそれらの新規事業が著しく経営効率を損なうことになるんだ。」
「そうすると企業は自社の核となる強みを認識してその強みを活かせる新規事業であれば多角化しても失敗する確率は少なくなるっていうことですね。それじゃあたとえば最近話題になったIT企業によるプロ野球参入はどうかしら?」
「うん。一見するとITとプロ野球っていうのは全く関連のない分野だと思われるけど、IT企業のコア・コンピテンスはインターネットの技術だったり、インターネットを介しての顧客の囲い込みだったりするから、これらの強みを活かして、プロ野球をインターネットのコンテンツの一つと考えればIT企業のプロ野球参入はコア・コンピテンスを活かした多角化とも言うことができるだろう。」
「そうか。インターネットを通せば数千万人の潜在顧客にプロ野球というコンテンツを提供することが可能になるものね。そうするとIT企業とすればインターネットという自社の持つ強みと魅力ある新規コンテンツが相乗効果を発揮する可能性もあるものね。でもこのようなコア・コンピテンスはどのようにしたら強化することができるのかしら?」
「そうだね。最も効果的な方法はナレッジ・マネジメントなどを通じて全社的に知識や技術を効率的に集約して、それらをうまく組み合わせることなんだ。そうすることによって自社のコア・コンピテンスが強まっていくことになるんだよ。」
「部署を越えたコミュニケーションや技術のシェアがコア・コンピテンスを強化していくことになるわけね。」
「そうだね。そのようなコア・コンピテンスの強化は企業にとって長期的な競争力を高める効果を持っているんだ。」

【MBA講座:今回のTake Away】
◆コア・コンピテンスとは?
→企業の核となる強み
ミシガン大学のプラハラド教授とロンドンビジネススクールのゲーリー・ハメ
ル教授によって提唱された。
◆なぜコア・コンピテンスが重要なのか?
→コア・コンピテンスは企業の持つ経営資源のもっとも重要なものの一つであり、収益および事業拡大の源泉となる。
◆どのようにすればコア・コンピテンスを育成・強化できるのか?
→全社的に知識や技術を効率的に集約して、それらをうまく組み合わせる→部署を越えたコミュニケーションや技術のシェア
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